現在の外壁塗装の最新トレンドは、環境や人体への負荷が少ない「水性塗料」です。
一昔前までは「外壁塗装といえば耐久性の高い油性」というイメージがありました。しかし近年では、国や自治体の環境規制強化に伴い、塗料メーカーの技術が進歩しています。その結果、水性塗料でも油性に引けを取らない高い耐久性を持つ製品が多数登場しており、広島での外壁塗装においても主流となっています。
ただし、全ての場面で水性がベストというわけではありません。金属部分や傷みの激しい下地などには、密着性の高い「油性(弱溶剤)」が適している場合があります。広島の気候や建物の状態に合わせて、これらを適材適所で使い分けることが、外壁塗装を成功させる最大の鍵です。
塗料の「水性」と「油性(弱溶剤)」の具体的な違い
では、外壁塗装における水性と油性(弱溶剤)にはどのような違いがあるのでしょうか。分かりやすく表にまとめました。
| 比較項目 |
水性塗料 |
油性(弱溶剤)塗料 |
| 希釈材 |
水 |
シンナーなどの有機溶剤 |
| 臭い |
少ない(シンナー臭がしない) |
シンナー特有の強い臭いがある |
| 環境・人体への影響 |
非常に少ない(低VOC) |
影響があるため換気等が必要 |
| 適した素材 |
モルタル、サイディング等の外壁全般 |
金属、塩ビ、木部、劣化が激しい外壁 |
| 引火性 |
基本的に非引火性 |
引火性がある |
塗料は「顔料」「合成樹脂」「添加剤」を液体で薄めて(希釈して)作られます。この薄めるための液体が「水」なのか、シンナーなどの「有機溶剤」なのかが最大の違いです。水性塗料は水で希釈されているためVOC(揮発性有機化合物)含有量が7%以下と低く、「低VOC塗料」として環境や人に優しいのが特徴です。一方、油性塗料はVOC含有量が30%〜60%と高く、臭いも強いため、作業時の換気が必須となります。
国や広島の環境規制と塗料選びの密接な関係
なぜここまで水性塗料が推奨されるようになったのでしょうか。それは、大気汚染を防ぐための厳しい法規制が背景にあります。
油性塗料に含まれるVOC(揮発性有機化合物)は、光化学スモッグなどの大気汚染の一因となります。そのため、大気汚染防止法によってVOCの排出は厳しく規制されています。広島県や広島市においても、大気汚染防止法に基づき、事業者に対してVOC排出施設の届出や排出基準の遵守、濃度の測定義務を課し、効果的な排出抑制を図っています。
私たち消費者(国民)の責務としても、「製品の購入に当たってVOCの使用量の少ない製品を選択すること等によりVOCの排出又は飛散の抑制を促進するよう努めなければならない」と定められています。美しい広島の自然と空気を守るためにも、外壁塗装を行う際は、環境負荷の少ない水性塗料を選ぶことが推奨されているのです。
なお、環境配慮型のリフォームについて「広島市で外壁塗装の助成金は出るの?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。残念ながら、2026年8月現在、広島市では外壁や屋根の塗装単体に対する補助は行っていません。しかし、だからこそコストパフォーマンスが高く、将来的な健康被害リスクも少ない水性塗料をベースにした適切なプランニングが重要になってきます。
広島の気候風土に合わせた外壁塗装を
外壁塗装は建物を美しく見せるだけでなく、雨や紫外線から家を守る大切なメンテナンスです。広島は瀬戸内海特有の温暖な気候ですが、台風の影響を受けたり、沿岸部では塩害に注意が必要だったりと、地域ごとに考慮すべきポイントが異なります。
ベースの外壁には臭いが少なく環境に優しい最新の「水性塗料」を採用し、雨樋や鉄部などには耐久性・密着性に優れた「油性(弱溶剤)」を部分的に使用する。このようなハイブリッドな塗装プランが、現在の広島における外壁塗装のベストプラクティスと言えるでしょう。外壁塗装を検討される際は、広島の地域特性を熟知し、塗料の特性を正しく説明できる優良な専門業者に相談することをおすすめします。